みなさんこんにちは!リールメンテナンスドットコムの内田です。
「回転時にゴロゴロする」というのはこの仕事の永遠の課題な訳ですが、なんでもかんでも「ギヤが悪い」というのは間違いですよという一例です。
まずはこの写真をご覧ください。
ハンドルノブを分解した写真です。
作業してみたら、ハンドルノブのベアリング不良で、他は全く問題なかった!なんてこともあります。
ベアリングはあらゆる回転駆動する部分のスムーズさを向上する働きもありますが、
その反面、塩がみしたり磨耗してしまうと、ゴロゴロして、フィーリングに直結してしまいます。
もちろん、この事例のように全ての場合でハンドルノブのベアリングが原因で。。。。というわけではありませんが、疑わしいところは徹底的にチェックしないと不具合を見落としてしまう場合もあるということです。
ここで、ユーザーの皆さんに、「ゴロゴロする」時にどこに原因があるのか予測を立てる方法をご案内します。
パターンA
・ルアーを回収したり、実際に釣りをするときだけゴロゴロする。シャーシャーとすごい音がする。
・無負荷の状態ではゴロゴロしない。音も出ない。
この場合、ほぼ間違いなくラインローラーのベアリング不良です。オーバーホール時にクリーニングして、この部分の悪くなったベアリングを交換することで回復できます。
パターンB
・釣りをしていても、部屋の中で回してもゴロゴロする。
・いい感じでシャーシャーと異音が出る。しかも常時。
この場合が一番厄介で、エンジン内部のベアリング不良、先ほどのハンドルノブのベアリング不良、ギヤ磨耗によるゴロゴロなどが考えられ、
これらの一部であったり、全部が複合的に悪かったりと、状況は様々です。
お預けいただくほとんどのリールがこのパターンなんですが。。。。(笑)
パターンC
・ゆっくり回すと奥の方でゴロゴロする。
・普通の速度で回すと全く気にならない
これは、このブログやお悩み事例でご紹介している、メーカー製造設計上の許容範囲のギヤノイズ、機械ノイズです。
オーバーホールや調整では修復できません。
ほぼこの3パターンです。お問い合わせ前に是非検証されてください!
少し分解のご経験のある方なら、ハンドルノブやラインローラーのベアリング交換位だったら、ご自分でできるのでは???
リールメンテナンスドットコム 内田